音声主導型医療看護システムのご紹介
当社では、秋田県産業技術総合技術センターおよび秋田県内の事業者と共に平成20年度総務省SCOPE採択事業により「音声主導型医療看護システム」の共同研究開発を実施中です。
(平成21年度までの2年間)
システムの概要
地域医療の現場では、医療従事者不足に起因する多くのインシデントが発生しています。このインシデントを抑制することが現在の課題の一つになります。
今回の研究開発で開発中の「音声主導型医療看護システム」では、システムの中核に当社が持つ電話機構を中心とする音声制御技術を用い、医療現場で発生する様々なセンサーからの異常通知や医師や看護師などの看護・医療記録を補助するための要請を本システムで受け付け、適切な担当者への確実な通報を補助するシステムを構築しています。
この様子を右図に示します。
SPEED Callのノウハウを生かしたシステムの可能性
SPEED Callの最大の特徴は、「あらゆるトリガーを受け付ける」というところにあります。
今回の音声主導型医療看護システムでは、「医療」という特殊なフィールドをターゲットにして開発を進めました。 しかし、SPEED Callでは、医療現場で活用されるバイタルセンサーなどの特殊なセンサーだけではなく、広く利用されている温度センサーをはじめとするさまざまなセンサーを活用することが可能です。
たとえば、下記のようなフィールドへの展開も可能です。
ビル・ホームセキュリティ 侵入検知センサや照度センサ、ガス警報器などと連動し、SPEEDに異常通知をさせることで、いち早く異常を的確に通報することが可能です。
農業等 農業においては、人不足が深刻でありながら、多くの敷地を的確に管理する必要があります。土湿センサなどと連動し、作物等に悪い状況が判明した場合には、いち早く管理者に電話によって通報することで被害を防ぐことができます。 製造業 製造業においては、製造ラインに設置される様々なセンサと連動することにより、製造現場の異常をいち早く検知します。 遠隔医療 在宅での介護・看護などにおいて、各種センサと連動したり、通話制御により簡便な操作等によって医師などへのスムーズな連携を提供できます。このように、SPEEDは、今までセンサだけで独立していた様々な分野に、「電話による的確な通報」と「音声通話によるスムーズなヒューマンインタフェース」を提供することができる様々なな可能性を秘めているのです。
共同研究事業体
「音声主導型看護利用システム」の総務省SCOPE採択事業は、下記団体・事業者で研究開発中です。
- 秋田県産業技術総合研究センター
- 秋田大学医学部付属病院医療情報部
- 株式会社まほろば工房
- 株式会社アクトラス
- 有限会社インテグレイション