====================================================================== ■まほろば工房ニュース 4号 2007年9月28日 ----------------------------------------------------------------------  Interop Tokyo 2007への出典を契機にお送りしていたまほろば工房ニュース ですが、当社が取り扱う製品に関するご紹介ばかりではあまり面白くありませ んので、ここで一段落して今回は企業ネットワークにおけるIPアドレスのお話 をさせていただこうと思います。  もちろん、当社では今までご紹介したD-CommuneやIQ3000に加えて、まだご 紹介していないSPEEDについても次回以降で最新情報をお知らせしていきます のでご期待ください。  当社商品ページ:http://www.ate-mahoroba.jp/products.html ■ IPv4アドレス枯渇と企業ネットワーク   さて、今回はここ数年以内に起こってしまうだろうと予想されているIPv4 アドレスの枯渇に関する問題です。   IPv4アドレスといえば、ご存知のようにインターネットや企業のIPネット  ワークで利用されている全てのネットワーク機器に付与される番号のことで、  これがなくては、IPネットワークが構築できないという重要な番号のことで  す。このIPアドレスの現在のバージョンがVersion 4で、一般にIPv4と呼ば  れています。   このIPv4はインターネットの急速な発展のもと、使用されるアドレス量が  急激に増え、その空き番号が少なくなり、あと3年から4年で枯渇するだろ  うという予測が多くされています。   代表的な予測は、APNICのGeoff Huston氏による予測で、彼のホームペー  ジから見ることができます。(http://www.potaroo.net/tools/ipv4/)   このIPv4の枯渇に関する問題は、日本でIPアドレスを管理するJPNIC(日本  ネットワークインフォメーションセンター)でも議論され、本件に関する姿  勢表明(http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/#id0004)を出しています。   さて、ではこのIPv4アドレスの枯渇によって企業ネットワークは何が変わ  るのでしょうか?いくつか考えておかなくてはならないポイントがあります。  簡単に整理してみましょう。   大きく下記の3つのポイントで考えることができます。   1. 自社の社外向けサーバへの対応   2. 社内ネットワークへの対応   3. 社内ネットワークとインターネットの相互接続   それぞれ簡単に整理してみます。  1) 自社の社外向けサーバへの対応    これは、会社のWebサーバやメールサーバ、インターネットに対してASP   サービスなどを行っている場合はそれらのサーバなどが対象になります。    これらのサーバは、インターネットに対する接続性を必要としますので、   今回紹介するIPv4アドレスの枯渇に関する影響を直接受けてしまいます。   このため、計画性をもって、次世代のインターネットプロトコルへの移行   やIPv4アドレスを利用するインターネットへのサービスの継続性なども含   めて検討しておく必要があります。    方針さえ決まってしまえば、機器の購入や設定の変更などによって比較   的短期間で対応可能ですが、現状のサービス状況などを含め的確に把握し   ておく必要がありますので、今から徐々に準備しておくことが大切です。  2) 社内ネットワークへの対応    社内ネットワークについては、多くの皆さんがファイアウォールなどに   よってインターネットと社内ネットワークを分離し、社内ネットワークは   プライベートIPv4アドレスを利用して運用しているケースが多いと思われ   ます。    ここで重要なのは、IPv4アドレスが枯渇してもIPv4アドレスを利用した   ネットワークが利用できなくなることはない。という点です。    社内ネットワーク内での通信は、インターネットとは分離された、ある   意味隔離されたネットワークですから、インターネットで必要なIPv4アド   レスが枯渇したからといって、社内ネットワークまでIPv4アドレスの利用   を中止する必要はありません。    ただし、IPv4が枯渇した以降は、次世代のインターネットプロトコルと   言われているIPv6に対応した機器が各メーカーの主力製品となることは必   至ですから、IPv4対応の機器は数年というスパンをもって衰退していくこ   とが考えられます。    急ぐ必要は全くありませんが、余裕をもって社内ネットワークの再構築   なども検討していく必要があります。  3) 社内ネットワークとインターネットの相互接続    社内ネットワークに接続されたWindows端末などから、ファイアウォー   ルを経由してインターネットのWebなどを利用することが多くあるかと思   います。    社内ネットワークにIPv4アドレスを引き続き利用するとした場合でも、   インターネットには、新しいIPv6のネットワークがどんどん接続されて   いくことになるでしょう。こうなると、社内ネットワークからインター   ネットを参照する場合にも若干の問題が起きる可能性があります。    これを回避するためには、自社のファイアウォールをIPv6に対応したり   IPv4-IPv6のトランスレータといわれる機器を設置するなどの対応が必要   となります。   いずれの場合も、10年などの長期、もしくは2〜3年という短期のどちらか  で将来的に何らかの対応が必要ということになります。ISPなどのインター  ネットの接続サービスを提供するような企業と比べ、一般の企業ユーザは、  比較的緩やかな対応で問題はありませんが、自社のネットワークを見つめ直  し、あらかじめどのような対応になるかを検討しておくことが大切というこ  とになります。   ぜひともこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。 ■まほろば工房のネットワーク構築コンサルテーション   まほろば工房では、ネットワーク構築に関する豊富な経験を持つエンジニ  アがネットワーク構築・運用に関するコンサルテーションを行うサービスを  実施しています。   何かお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。   Tel: 044-812-3288   Fax: 044-812-3287  eMail: question@ate-mahoroba.jp ■ベリサイン、サーバ証明書購入クーポンの販売のおしらせ   まほろば工房では、ベリサイン社が提供するサーバ証明書の購入ができる  購入クーポンの取り扱いを始めました。   購入クーポンは、ベリサイン社のホームページより若干おやすめの価格で  ご提供が可能です。   ご用命の方は、ぜひともお問い合わせください。 ■D-COMMUNE体験アカウントをご利用ください  D-COMMUNEをより具体的に体感していただくために、まほろば工房では、  D-COMMUNEを利用したまほろば工房ユーザーページにゲストアカウントを用  意しました。ぜひともご利用ください。  感想などありましたら、トピックに記載ください。  まほろば工房D-COMMUNEゲストアカウント   URL : http://dcm.ate-mahoroba.jp/   ユーザ名 : guest   パスワード: guest1 ■連絡先 ご意見・ご質問・配送中止などについては下記までご連絡ください。  よろしくお願いいたします。  また、今後取り上げてほしい話題などについてもご意見をお寄せ下さい。  株式会社まほろば工房 近藤邦昭  Tel: 044-812-3288 Fax: 044-812-3287 eMail: question@ate-mahoroba.jp  Web:  http://www.ate-mahoroba.jp/ ======================================================================